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12-05 No.2 [日記]

<Classic Concert records>
CCR 62152 ¥1980
(1)R.シュトラウス(編:F.ハーゼネール):
「もう一人のティル・オイレンシュピーゲル」
(2)マーラー(編:A.N.タルクマン):「さすらう若人の歌」
(3)ベーラ・コヴァーチ(1937*):
リヒャルト・シュトラウスへのオマージュ(クラリネット・ソロのための)
クレメンス・ザンダー(Br)、テオフィル・アンサンブル・ウィーン
録音:(1)(2)2010年12月、オーストリア放送文化会館ライブ録音、
(3)2007年12月、オーストリア放送文化会館ライブ録音
ウィーン・フィル、ウィーン放送交響楽団、ウィーン・フォルクスオーパー
といった名門の主要メンバーから成るアンサンブル団体テオフィル・アンサ
ンブル・ウィーンが、2007年、2010年に行ったライブ録音を収録した新譜を
リリースしました!マルチヌー、ツァノウ、ブラームスを収録したアルバム
(CCR 62151)でも注目された、編曲作品を多く取り入れる独創性豊かなプログ
ラムは今回も健在。「もう一人のティル・オイレンシュピーゲル」は、F.ハ
ーゼネールがR.シュトラウスが作曲した交響詩を室内楽用に編曲したもの。
8人という小編成のため、原曲以上に各楽器のソリストたちの妙技を堪能す
ることが出来ます。演奏時間も約10分(本アルバムでは9’21”)と短縮され
ており、原曲の魅力がぎゅっと凝縮された1曲といえましょう。現代屈指の
編曲者A.N.タルクマンによるマーラーの名曲「さすらう若人の歌」の室内楽
編成版では、洗練された器楽アンサンブルとクレメンス・ザンダーの深いバ
リトンの歌声を堪能できます。また、本アルバム最後には2007年ライブで演
奏したコヴァーチの作品も収録。超絶技巧連続のクラリネット・ソロは圧巻
です。世界トップレベルのソリストたちによる安定感抜群のアンサンブルは
流石の一言。今回も魅力的なプログラムと演奏を堪能できるアルバムに仕上
がっています!

CCR 62020 ¥1980
ロベルト・ディ・マリノ(1956*):
(1)エレジア (2)ピアノ協奏曲 (3)オルガン協奏曲 (4)ギター協奏曲 
(5)ロンド・ミロンガ
ジェリカ・ヴォイヴォーダ(Pf)、シモーネ・ヴェベル(Org)、
ロベルト・ベリニチ(ギター)、
ミラン・ヴァウポティチ(指揮)、
ロシアン・シンフォニー・オーケストラ・プロコフィエフ
1956年生まれのイタリア人作曲家、ロベルト・ディ・マリノの近年の作品を
収録した注目のアルバム。現在もなおクラシック、ジャズ、吹奏楽と幅広い
ジャンルで作曲・編曲活動を行っているロベルト・ディ・マリノ。ラテン情
緒あふれる抒情的な旋律や疾走感のある心地好いリズムが印象的な彼の音楽
は音楽ジャンルの垣根を超えた魅力にあふれています。本アルバムでは彼が
オーケストラ用に作曲した初めての作品「エレジア」を始め、5つの作品が
収録されています。「ロンド・ミロンガ」はバレエの舞台音楽として、モー
ツァルトの人生を描いた興味深い作品。幾度も反復されるミロンガの単純な
音型の合間に、ピアノ協奏曲第23番第2楽章のメロディなどモーツァルトが作
曲した美しい旋律が現れ、ドラマティックな盛り上がりを見せます。一方、
過度な装飾のない素朴な旋律と5拍子のリズムが心地よいピアノ協奏曲は、ピ
アノだけでなく各楽器が複雑に絡み合って織りなす美しいアンサンブルが聴
き所。西ヨーロッパの民俗音楽に喚起されて作曲されたギター協奏曲では、
波のうねりのように押し寄せるオーケストラとギターとのハーモニーが絶妙
です。近年めきめきと活躍の場を広げている若手演奏家たちの卓越したソロ
にも注目。ドラマティックな演奏で、ディ・マリノの音楽を活き活きと聴か
せてくれます。

CCR 62064 ¥1980
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (全曲)
ヨースタ・フンク(Cemb.)
録音:2004年7月27-28日、
ザンクト・マルガレーテン教会(シュトテル、ドイツ)
【使用楽器:マティアス・クラマー1990年製ヨハン・クリスティアン・ツェル
モデル(1728年ハンブルク)】
グレン・ウィルソン、シェティル・ハウグサンら名手に師事し、実力派チェ
ンバリストの一人としてドイツ国内外問わず活躍の幅を広げているフンクが、
ついにゴルトベルク変奏曲を収録したアルバムをリリース!ゴルトベルク変
奏曲といえば、チェンバリストならば避けては通れぬであろうJ.S.バッハの
大作。フンクの演奏は堅実で、一つ一つの音の粒をしっかりと響かせる丁寧
な演奏といえましょう。第15変奏や第25変奏では心持ちゆったりとしたテン
ポですが、決して重すぎることはなく、全体的に心地好いテンポ感にあふれ
ています。使用したチェンバロは、かのレオンハルトも愛した1728年製ヨハ
ン・クリスティアン・ツェルをモデルとするチェンバロ。やや硬めの発音が
溌溂とした印象を与え、フンクの明瞭な演奏を引き立てています。

CCR 62063 ¥1980
(1)柳の庭のほとりで(アイルランド民謡) 
(2)三羽のカラス(イングランド民謡?) 
(3)我が恋人は紅き薔薇(スコットランド民謡) 
(4)ヘンリー王(イングランド民謡) 
(5)A.ラミレス:アルフォンシーナと海 (6)霧の露(イングランド民謡) 
(7)バーバラ・アレン(スコットランド民謡) 
(8)かつて、ある娘を愛していた(スコットランド民謡) 
(9)恋人に林檎をあげよう(イングランド民謡?) 
(10)ロード・ランダル(アングロ=サクソンのバラード) 
(11)メンデス:ククルクク・パロマ 
(12)アニー・ローリー(スコットランド民謡) 
(13)テーラーとネズミ(アイルランド民謡) 
(14)恋人は定期市を行く(アイルランド民謡) 
(15)黒色は愛する人の髪の色(アイルランドあるいはアパラチア地方の民謡) 
(16)旅人よ(アイルランドあるいはアパラチア地方の民謡)
シュテファン・ゲルクナー(C-T)、ホワキン・クレルチ(ギター)
録音:2010年8月11-14日
ドイツを中心に活躍するカウンターテナーのゲルクナーによる、イギリス諸島
のフォークソングを中心に収録したアルバム。優しくも哀愁漂う旋律で日本で
も人気の高いイングランド、アイルランド、スコットランド地方の民謡を多く
収録したアルバムです。サイモン&ガーファンクルやボブ・ディランらの名演
が今もなお語り継がれるフォークソングのジャンルですが、本アルバムで聴
くことが出来るカウンターテナーの柔らかい歌声とギターの響きによる暖か
なハーモニーも絶品。艶と深みのある歌声で時に優しく、時に切なく語りか
けるゲルクナーの歌が心に沁み入ります。イングランドの民謡はどこかジョン
・ダウランドの歌曲も想起させ、イギリス・ルネサンス時代のリュート歌曲
がお好きな方にもおすすめ。ギターを担当するのはキューバ・ギター界の巨
匠ホワキン・クレルチ!民謡の合間には、アルゼンチンの作曲家A.ラミレス
のギターソロも収録されており、円熟の域に達しつつあるクレルチの見事な
演奏を堪能できます。





<Praga Digitals>
PRDDSD 350056(SACD-Hybrid) ¥2780
ラフマニノフ:
(1)ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
[録音:1955年2月18日/ライヴ(モノラル)]
(2)同第2番ハ短調Op.18[録音:1959年2月2日/ライヴ(モノラル)]
(3)前奏曲嬰ヘ短調OP.23の1/イ長調Op.32の9/ロ短調Op.32の10
/嬰ト短調Op.32の10[録音:1960年10月28日
/ニューヨーク、ライヴ(ステレオ)]
スヴャトスラフ・リヒテル(Pf)
クルト・ザンデルリンク(指)
モスクワ放送響(1)、レニングラード・フィル(2)
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番といえば、やはりリヒテルの演奏が不滅の
名盤として燦然たる輝きを失わずにいます。それがSACDハイブリッド盤となり
ました。あらためて聴いてみれば、神がかり的に凄い演奏であることが実感さ
れます。ラフマニノフ自身でさえ、ここまで圧倒的な演奏は実現できなかった
であろうという出来になっています。また、リヒテルの手の大きさと打鍵の強
靭さ、鐘のように深く重い音から水晶のように透明な音までが鮮やかに聴こえ
るのが鳥肌モノの感動。細部まで明瞭なため、一音さえもおろそかにしないリ
ヒテルのピアニズムを存分に堪能できます。
さらに特筆すべきはザンデルリンクのバック。何よりムラヴィンスキー時代の
レニングラード・フィル、ガウク時代のモスクワ放送響ならではの、いにしえ
のロシアのオーケストラの咆哮する金管と粘る弦に興奮させられます。ザンデ
ルリンクもいつにもまして大きな音楽作りで、リヒテルの巨人的なオーラに少
しもひけをとっていないのがさすが。2大巨匠が、甘さや感傷性の全くない
「男のラフマニノフ」を聴かせてくれます。




<WERGO>
WER 6943 3枚組 ¥4050
アール・ブラウン(1926-2002)/コンテンポラリー・サウンド・シリーズ 
ブラウンの音楽人生 vol.6
[CD1]ジョン・ケージ――クリスチャン・ウォルフ
(1)ジョン・ケージ:
カートリッジ・ミュージック
(ジョン・ケージ&デイヴィッド・チュードア(Pf))
クリスチャン・ウォルフ(b.1934):
(2)ヴァイオリニストとピアニストのためのデュオ
(小林健次(Vn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
(3)ホルンとピアノのためのデュエットII
(ハワード・ヒリヤー(Hrn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
(4)弦楽四重奏のためのSummer
(ワルター・トランプラー(Vla)、デイヴィッド・ソイヤー(Vc))
オリジナルLP:1962年
[CD2]ニュー・ミュージック・フォー・ヴァイオリン・アンド・ピアノ
(1)G.クラム(b.1929):ヴァイオリンとピアノのための4つのノクターン(1964)
(2)ユン・イサン(1917-1995):ガサ
(3)チャールズ・ウォリネン:長いものと短いもの
(4)ジョン・ケージ:ヴァイオリンと鍵盤のための6つのメロディ
ポール・ズコフスキー(Vn)、ジルベール・カリッシュ(Pf)
オリジナルLP:1973年
[CD3]ニュー・ミュージック・フロム・サウス・アメリカ
-室内オーケストラのための
(1)ジェラルド・ガンディーニ(b.1936):ソリア・モリア(1968)
(2)セザール・ボラニョス(b.1931):ディヴェルティメントIII(1967)
(3)マルロス・ノブレ(b.1939):トロピカル(1968)
(4)オスカール・バザン:ソノグラマス(1963)
(5)マニュエル・エンリケ:dipticoI(1969)
(6)アルキデス・ランツァ:penetrations(1967)
ザ・ニュー・サウンド・コンポーザーズ・パフォマーズ・グループ
アルキデス・ランツァ(指揮)
オリジナルLP:1973年
好評を博したアール・ブラウンの音楽人生シリーズもいよいよ最終巻の登場。
[CD1]はケージとクリスティアン・ウォルフ。ケージはアンプ、スピーカー、
そして生身の演奏者をパフォーマンスに関係させることによって、ステージ
のような状況を再現したかったと語ります。もちろん録音ではステージはあり
ませんが、そのかわり、何がどこでどのように作用しているかを見ることが
できないミステリーの要素が生じていると語っています。ウォルフの作品は、
様々な長さの音のグループを何度でも好きなように繰り返すよう指示されてい
るだけで、曲全体の長さは演奏者たちに委ねられています。一つの作品に対
し、同じ演奏はありえないように書いたと語るウォルフ。ウォルフ自身が選ん
だ信頼できる演奏者たちによる演奏でお楽しみいただきます。
[CD2]は、4人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。チャイコフスキー
のヴァイオリン協奏曲が書かれた当初、レオポルト・アウアーは演奏不可能と
してこの初演を断りましたが、今ではこの作品は超人気のスタンダード・レ
パートリーとなっています。現代のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲
をめざそうと立ちあがった4人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。
虫歯に響きそうなヴァイオリンのか弱い音色と、ピアノのクリアーな和音の
絡み合いが絶妙なクラムの作品や、強烈なグリッサンドと和音が印象的なユ
ン・イサンの作品など、興味深い作品がならびます。
[CD3]は南アメリカ発の音楽。アルゼンチンやメキシコなどに生まれ、メシア
ン、ダッラピッコラ、ヒナステラらに師事した作曲家たちによる作品集。南
米といってもラテンのノリは感じさせず、スピーカーなどを用いた電子音楽
や、トーンクラスターなど、バリバリの現代音楽が並びます。しかしそんな
中にも独特の熱っぽさや人間くささが漂っているから不思議です。

WER 6751 ¥2180
ヴォルフガング・リーム(b.1952):オルガン作品集
(1)魔力、夜の熱狂(1980)
(2)ファンタジー(1968)
(3)3つのファンタジー(1967)
(4)シンフォニアI-オルガンのためのミサ(1971)
(5)コンテンプラーツィオ(1967)
(6)7つの形(1974)
ドミニク・ズシュテック(オルガン) イェンス・ブリュッルス(タムタム)
録音:2011年11月
リーム生誕60年を記念してWERGOが世に放つ、リームのオルガン作品集。いく
つかの作品はリームが10代の頃に書かれた作品ですが、すでにいまの作風を
思わせる大規模で暴力的ともいえる威力に満ちたリーム世界が展開されていま
す。若い頃、自分の作風を模索している時にオルガンと出会い、様々なこと
を得たといいます。意欲と実験精神に満ちた力作が並びます。
「3つのファンタジー」と「コンテンプラーツィオ」は実に情の深い作品。オ
ルガンのためのファンタジーは、リーム曰く、「多面カットのプリズムのよ
うで、熱狂的なエンディングのオルガン作品」。実際、彼のオーケストラ作
品でみられる暴力的ともいえる威力を予感させるパッセージが盛り込まれて
います。「シンフォニアI-オルガンのためのミサ」はミサやオルガンつきの
交響曲を生み出したフランスの伝統の流れをくむ作品。6つの楽章は、共通の
素材などで大規模作品ながら見事な統一感を示しています。「7つの形」では
直観性と論理性の両方のバランスが共存する不思議な作品。タムタムの音色
が聴き手を別世界へといざないます。「魔力、夜の熱狂」は、オルガンの魅
力のとりことなったリーム自身を、遠くから皮肉に満ちた目で見たような音
楽。事実、このあとリームはしばらくオルガンのための作品から遠ざかって
いた(2002-2004年にかけて書いた「無題」や、器楽作品の1パートとして用い
たくらい)ほどで、リームにとって怪物的魔力を持つオルガンへの訣別の音楽
のようでもあります。これら魔力に満ちた作品を奏でるドミニク・ズシュテッ
クは、オルガン版のシュトックハウゼンの黄道十二宮で私たちの度肝を抜く
宇宙空間的演奏を展開した名手。ここでも、リーム独特のミステリアスなが
らも規模の大きな世界を、絶妙な間の取り方で見事に再現しています。

WER 6745 ¥2180
アール・ブラウン(1926-2002):抽象的なサウンド・オブジェクト
(1)家庭の埋葬*
(2)フォリオ
(3)25のページ
(4)4つのシステム
(5)夏の組曲’95
ザビーネ・リープナー(ピアノ)*世界初録音
録音:2009年6月
いわゆるニューヨーク楽派(ケージ、フェルドマン、クリチャン・ウォルフ)
に属するブラウンによる、ピアノのための作品集。ニューヨーク楽派の中で
もブラウンは特に、同時代の他ジャンル(ヴィジュアルアートなど)芸術家と
相互に強く影響し合ったと言われています。筆の先からインクをたらす手法
で圧倒的な力を持つ作品を生み出したジャクソン・ポロックのアクション・
ペインティングを思わせるような、ダイナミックな空間性、静と動の共存、
一見無秩序に見えて実は巧妙に計算されている音の配列などは、ブラウンで
なければ為し得ない世界といえるでしょう。この独自の世界を再現するピア
ニスト、リープナーは、ケージ、フェルドマン、ウストヴォリスカヤなどの
現代作品のスペシャリストとして活躍するピアニスト。ブラウン作品が今な
お斬新さに満ちていることを実感する1枚です。

WER 6750 ¥2180
ペトリス・ヴァスクス(b.1946):
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための作品集
(1)愛の声(ヴァイオリンと弦のためのファンタジア)
(2)遠き光(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲)
(3)孤独な天使(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための瞑想曲)
アリーナ・ポゴストキナ(Vn)、シンフォニエッタ・リガ
ユハ・カンガス(指揮)
録音:2011年6月
ラトヴィアが生んだ作曲家ヴァスクスによる、人間と社会への愛に満ちたサウ
ンドを、ポゴストキナの奏でる美しくも悲しき音色で堪能する1枚。
「愛の声」は、「これを聴いた人が、少しでもよりフレンドリーで愛に対し
てよりオープンになるように」という願いが込められた作品。ヴァイオリンが
タイトルの通りの優しくも悲しい愛の旋律を奏でます。(2)の「遠き光」は
1996-97年に書かれたもので、ヴァスクスの作品の中でもとても激しい作風の
曲。コントラストに満ちた様々な短い部分の連なりで、時にラトヴィアの民謡
を思わせます。2006年頃に書かれた(3)の「孤独な天使」は、世界の状況を見
ている天使の悲しい目と、天使の羽の愛に満ちたはばたきが人々の心に平安
や慰めをもたらしている様子を描いたとヴァスクスは語ります。
ヴァスクスの愛に満ちた旋律のヴァイオリンを奏でる、ポゴストキナは、ロシ
ア生まれのドイツ人。2005年第9回シベリウス国際ヴァイオリンコクールでド
イツ人として初めて優勝、これまでに何度か来日も果たしています。




<C major>
71 0604(Blu-ray) ¥4950
71 0508(DVD-Video) 2枚組 ¥4450
字幕:日独英仏伊韓中(※ボーナス)
「ダウスゴー、4つの傑作交響曲を振る」
・ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
・ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
・シベリウス:交響曲第5番変ホ長調Op.82
・ニールセン:交響曲第3番作品27「ひろがりの交響曲」*
*イーナ・クリングレボトン(S)、エアレン・ティアミ(Br)
 トマス・ダウスゴー(指揮)デンマーク国立交響楽団
=ボーナス= トマス・ダウスゴー・インタビュー
収録時期:2009年6月11日[ニールセン]、
2009年6月13日[ブラームス]、
2009年6月17日[シベリウス]、
2009年6月19日[ドヴォルザーク]
収録場所:デンマーク、コペンハーゲン・コンサートホール(ライヴ)
ユニテル・クラシカとデンマーク放送の共同制作
「北欧の巨匠」ダウスゴーが首席指揮者(2004-2011)を務め、現在は名誉指揮
者のポストにある手兵デンマーク国立響を指揮したコンサートの模様を収めた
映像作品がC majorより登場。
2009年夏、デンマーク国立響とベケット財団は「シンフォニック・サマー・
プロジェクト」と題したコンサートを企画、あらたな聴衆に向けてクラシック
音楽を演奏し、4つの代表的な作品を紹介するとともに、ベケット財団設立20
周年を記念して、その模様を収めた映像作品を制作しました。
ベケット財団は、デンマーク出身の画家ポール・ベケット(1922-1994)とその
妻ビルテの個人的な寄付により1989年に設立されています。芸術、文化、医療
科学、自然保護といった活動を支援するこの慈善団体は、デンマークの文化生
活において独特の役割を果たし、なかでもデンマーク国立響とは長年に亘り協
力関係を築いてきました。
1963年コペンハーゲンに生まれたトマス・ダウスゴーといえば、デンマーク国
立響とのランゴーや、1997年より首席指揮者を務めるスウェーデン室内管との
ベートーヴェンやシューマンのシリーズなどのレコーディングを通じて、すで
に熱心なファンから注目を集める存在でしたが、先頃2012年3月の新日本フィ
ルへの客演でもシベリウスやニールセンのシンフォニー・レパートリーに対し
て高い実力のほどを証明してみせたばかり。
同じくここでも、かれらにとっての看板演目である北欧屈指の交響曲作家ふた
り、母国デンマークの誇るニールセン、シベリウスに加え、ドヴォルザーク
やブラームスを取り上げているのも気になるところで、実演におけるすぐれた
内容が期待できそうです。
収録会場のコペンハーゲン・コンサートホールは、2009年よりデンマーク国立
響の本拠で、設計はルツェルン文化会議センターのデザインも手掛けたフラン
ス人建築家ジャン・ヌーヴェルによるもの。音響面もさることながら、洗練さ
れた空間芸術を視覚的にも味わえます。
ボーナス映像にはダウスゴーへの独占インタビューを収録。このたびのコンサ
ートのこと、2001年の首席客演指揮者就任に始まる当楽団との親密なコラボ、
異なる4つの傑作交響曲の魅力について語られています。




<SDG>
SDG 716 ¥2180
J.S.バッハ:モテット集
(1)主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ BWV 230
(2)来ませ、イエスよ、来ませ BWV 229
(3)み霊はわれらの弱きを助けたもう BWV 226
(4)イエスよ、わが喜び BWV 227
(5)恐るるなかれ、われ汝とともにあり BWV 228
(6)主に向かいて新しき歌を歌え BWV 225
(7)汝を去らしめず、汝われを祝せずば BWV Anh III.159
モンテヴェルディ合唱団
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
録音:2011年、聖ジョセフ・スミス・スクエア(ライヴ)
ガーディナーとモンテヴェルディ合唱団が昨年(2011年)にヨーロッパ(イタリ
ア、フランス、オランダ、ドイツ)で行ったツアーの出発点の地、ロンドンで
のライヴ録音。集中的にモテットを取り上げたのは、1982年ERATOでのレコー
ディング以来。熱の入った演奏が展開されています。
二重合唱の凝った書法など、バッハが腕によりをかけて書いたモテット。バッ
ハ一族が脈々と作曲し続けてきたモテットは、大バッハ自身にとっても大切な
存在であり、彼の弟子たちにも自作を含めたモテットをよく勉強させたといい
ます。現代を生きる演奏者にとっても、言葉ひとつひとつ、一音一音で変わる
繊細なニュアンスを表現する技量と、スタミナの両方を必要とする、声楽・合
唱作品の最高峰のひとつといえるでしょう。もちろん器楽奏者たちにとっても
無二の存在といえる魅力的な作品です。
最後に収録された作品は、バッハが書いたかどうかは定かでないとされている
作品ですが、他の6つの素晴しいモテット達の締めくくりとしてこれ以上の作
品はないという考えのものと、ここに収録されました。また、BWV118は、自立
した器楽パートを持たないという理由で、今回ここには収録されませんでし
た。モンテヴェルディ合唱団とイングリッシュ・ソロイスツによるこだわりの
見事なアンサンブルを心行くまでご堪能下さい!




<SUPRAPHON>
=グレート・チェコ・コンダクターズ=
SU 4082 2枚組 ¥2580
ステレオ
*モノラル
[CD 1]
・マルチヌー:交響曲第4番H 305 (録音:1965年9月プラハ、ルドルフィヌム)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
・マルチヌー:チェロのためのコンチェルティーノH 143 
(録音:1966年6月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
アンドレ・ナヴァラ(Vc)プラハ室内フィルハーモニー管弦楽団
・イベール:チェロと管楽器のための協奏曲(1925)
(録音:1966年6月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
アンドレ・ナヴァラ(Vc)プラハ室内フィルハーモニー管弦楽団
・ヒンデミット:ヴィオラと弦楽のための葬送音楽(1936)
(録音:1961年12月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
ラディスラフ・チェルニー(Va)プラハ室内管弦楽団
・マルチヌー:3つのリチェルカーレH 267 
(録音:1965年9月プラハ、ルドルフィヌム)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
[CD 2]
・ヨゼフ・ミスリヴェチェク:シンフォニア ニ長調 
(録音:1955年9月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)*モノラル
プラハ室内管弦楽団
・ビゼー:小組曲「子供の遊び」Op.22 
(録音:1967年9月、10月プラハ、ルドルフィヌム)
プラハ交響楽団
・サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」
(録音:1967年9月、10月プラハ、ルドルフィヌム)
パヴェル・シュテパーン、イリヤ・フルニーク(P)プラハ交響楽団
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲ト短調Op.63
(録音:1964年12月プラハ、ルドルフィヌム)
ラディスラフ・ヤーセク(Vn)プラハ交響楽団
マルティン・トゥルノフスキー(指揮)
2012年最新リマスタリング(エンジニア:ヤン・ルジチャーシュ)
クーベリック、シェイナに続くグレート・チェコ・コンダクターズ第3弾は、
マルティン・トゥルノフスキー。
1928年プラハに生まれたトゥルノフスキーは、プラハ音楽アカデミー在学中
(1948-1952)に、カレル・アンチェルとロベルト・ブラックに師事。1952年プ
ラハ響に指揮者デビュー、1958年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝
を果たしてキャリアをスタートさせます。
1960年代に入ると、1960年にブルノ国立フィルの指揮者に任命されたのを皮
切りに、プラハ放送響(1962-66)、プルゼニュ放送管(1963-67)の音楽監督と
いう具合に、国内のポストを歴任したのち、トゥルノフスキーはシュターツ
カペレ・ドレスデンのカペルマイスター(1967-68)も務めています。
1968年、ワルシャワ条約機構軍がプラハに侵攻すると、トゥルノフスキーは
オーストリアに逃れて市民権を獲得、母国を離れるまではチェコ・フィルの
終身客演指揮者(1960-1968)のポストにもありましたが、1989年のビロード革
命で帰還するまでのあいだ、オスロのノルウェー国立オペラの音楽監督(1975-
80)や、ボン歌劇場の音楽監督(1979-83)を務めながら、欧米を舞台に数多く
の客演をこなすようになります。
同じく1968年にトゥルノフスキーはクリーヴランド管を指揮してアメリカ・
デビューを果たしますが、これはトゥルノフスキーの父と馴染みの間柄であ
り、1956年に自身が師事したことのあるジョージ・セルの招きで実現したも
の。チェコに復帰してプラハ響の常任指揮者(1992-96)を務め、1998年4月か
らは群馬交響楽団首席客演指揮者にも就任してわが国にもなじみ深いトゥル
ノフスキーは、1960年代にSupraphonに数多くのレコーディングを行っていま
す。
ここでの収録内容は、フランス・ディスク大賞を獲得した名盤「第4交響曲」
をはじめ、トゥルノフスキー得意のマルチヌーを中心に、名手ナヴァラとの
貴重な共演など、すべてSUPRAPHON初CD化となるもので、たいへん価値ある
復刻といえるでしょう。





<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2078 ¥2250
ステレオ
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調Op.74「悲愴」
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年11月7-9日、ウィーン、ムジークフェラインザール
使用音源: Deutsche Grammophon(Germany)SLPM 138659
交響曲第4番(GS 2059)、同第5番(GS 2066)に続き、ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルによるチャイコフスキーの後期3大交響曲集の最後、
交響曲第6番「悲愴」が登場します。復刻に使用したのは前2作と同様に初期
ステレオLPで、これまで通り原音を忠実に再現しました。また、この「悲愴」
の発売によって、全3曲がそれぞれ1枚のCDに収録された形になりますが、こ
うした面割りはバラ売りの通常パッケージCDとしては珍しいものです。
■解説書の内容
当シリーズのポール・パレー(指揮)、フランス管弦楽曲集(GS 2051)、同サン
=サーンスの交響曲第3番「オルガン」(GS 2075)のそれぞれ解説を担当した
沼辺信一氏は、ムラヴィンスキーの東京公演のほとんどすべてを聴いていま
す。そうした体験を通じ、私的な思い出はもちろんのこと、当時のさまざま
な状況や演奏会場で起こったハプニングなど、今となってはあまり知り得な
い貴重な証言をたっぷりと書いていただきました。
(以上、平林 直哉)




<OPUS蔵>
OPK 2100 2枚組 ¥3380
[CD1]
ベートーヴェン:
ピアノ・トリオ第7番 変ロ長調作品97「大公」(録音:1928年)
シューマン:ピアノ・トリオ ニ短調作品63(録音:1928年)
[CD2]
ハイドン:ピアノ・トリオ ト長調作品73-2(録音:1927年)
シューベルト:ピアノ・トリオ第1番変ロ長調, D898(録音:1926年)
メンデルスゾーン:ピアノ・トリオ第1番ニ短調 作品49(録音:1927年)
カザルス・トリオ[アルフレッド・コルトー(ピアノ)、
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)、パブロ・カザルス(チェロ)]
原盤:SP盤 US-Victor,UK-HMV, J-Victor
今回のオーパス蔵による復刻をマスタリング調整・試聴盤で聴いて、最高に感
動的だったのは、やはりカザルス・トリオ最後の1928年録音となったベートー
ヴェンの《大公》だ。第1楽章から惹きこまれて、つい何度も聴くことになっ
てしまうのは、まったく自然そのままといった演奏姿勢から生まれる純粋な
音楽の美しさだが、第3楽章アンダンテ・カンタービレこそ、ベートーヴェン
の心からなる訴えと演奏者の感動的な共感が一体となった辞世の歌ではない
だろうか。ここでの第1変奏、ピアノの3連音による豊潤そのもののアルペッ
ジョが、まるで吐息のような、途切れがちのチェロの長いフレージングを、
優しく美しく庇うように弾いていく。ここでのコルトーのピアノも魅惑的だ
が、カザルスのチェロが聴かせる低音域の響きは、まさしく無技巧の技巧その
もの。ごく短いフレーズをティボーが完璧に受け継いで、この3人が「音楽の
演奏とは、書いてある楽譜をただ音にするということだけではなく、作曲家
がその曲に託した想いを、聴く人に〈音〉として伝えること」に徹している
という、昔なにかの本で読んで感銘を受けたことばを、ふと思いださせる名
演奏だ。(小林利之)
■カザルス・トリオ ピアノ・トリオ全録音 (1926-28)について
カザルス・トリオの「大公」、これを出すまではやめられない。との思いで取
り組んできましたが、これでやめるという訳ではありません。ただ肩の荷が下
りて気が楽になったことは確かです。1枚で出すか、彼らの録音を全てまとめ
3枚とするか、迷いましたが、ピアノ・トリオと呼ばれるものだけを集めると、
丁度CD2枚となりました。初期の電気録音なので曲により音の状態に差があり、
また盤の状態もばらつきがありましたが何とかまとまりました。
(オーパス蔵代表:相原 了)
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